ATP会長が語る「アフターコロナ」

GAORAで放送している「ATPテニスマガジン」(原題:ATP UNCOVERED)でATPチェアマンのアンドレア・ガウデンツィ氏が、コロナ終息後のATPのツアー再開について語っていたので、4月末段階でのATPの予測するシナリオをメモっておくことにしました。

UNCOVEREDで元の動画を探したのだけれど、同時期収録らしい動画はあったのですが、コロナ後について語ってる場面が抜けているんですよね(GAORAでの番組の通し番号は#497)。

https://www.atptour.com/en/news/andrea-gaudenzi-vision-for-tennis

凍結されているランキングについて、「複数の選択肢を選手と協議している。一部はランキングの原則に沿うものだ。ポイントは翌年の大会開催時に消滅し、直近52週の18大会分を合計する。より段階的にポイントを消滅するなら直近52週の獲得ポイントを52で割る方法も考えられる。一長一短があるので再開日時が決まった段階で決定すべきだと考えている。中断期間の長短で最適な措置が異なるからだ。」

年内のツアー再開を視野に入れ、大会日程の組み直しを優先的に検討しているといい「日程変更に対する考え方はシンプルだ。できるだけ多くのポイントと賞金を維持したい。各カテゴリで最大限の大会を調整したいし、ランキング下位の選手への配慮も忘れてはならない。さまざまな要素がからむので難しい。再開後の週数を大会数が大幅に上回るからね」。

(世界中で大会が実施されるため)テニス選手は国際線での移動が不可欠で、他の競技に比べて再開に困難が伴うことについて「テニスは世界中で実施され、大きな大会の開催時には、選手の家族やコーチらが帯同するため。1000~5000人が移動する。選手を1カ所に集められる国内リーグならずっと簡単だ」

12月までのシーズン延長も検討されているが、「どの方法も却下しない。とはいってもATPファイナルズで年間1位が決まるので、ファイナルズ後にポイントのつく大会は開きづらい。しかもO2アリーナでの開催日程は変更不可能だ。とはいえ何かしら(解決策は)あるはずだ。普通ではない状況なので、今回限りの異例の措置を取らざるを得ないかもしれない」。

以上が概要です。同時期(4月中旬)の他のニュース記事から、具体的に書かれたものを探してみました。

イタリアでの会長インタビューをもとにした4月10日のニュースから。

ATP会長は8月再開に自信も警告、「来年になる可能性だってある」
【4月10日 AFP】男子プロテニス協会(ATP)のアンドレア・ガウデンツィ(Andrea Gaudenzi)会長は9日、今シーズンが8月に再開されることを今でも楽観していると述べたが、新型コロナウイルスによって今年いっぱい試合を行えない可能性もあると警告した。

現時点での〈かなり楽観的な)スケジュールとしては、8月にツアーを再開、トロント、シンシナティのATPマスターズ大会、全米オープンのUS OPENシリーズの後に、アジアインドアを経てファイナルズまでの通常スケジュールに、秋にマドリード、ローマ、全仏オープンのクレーコート大会を4週にわたって開催することで、インドアで実施の上海とパリのマスターズを加えて、2020年内に6つのマスターズと3つのGS大会を実施することができる、としています。もちろん北米シーズンが吹っ飛べば、すべての予定は大きく狂います。

すでにカナダはトロントのマスターズを除くすべての大会を8月末まで実施しないことを発表しており、女子のモントリオール大会は中止を発表ずみ

5月15日にウィンブルドン後の7月の大会、6月には8月の大会の実施の可否のアナウンスがそれぞれある予定です。

会長自身、その後の5月頭のインタビューで、各国政府の方針がさまざまなため、難しことを示唆しています。「スウェーデン(都市封鎖しない独自の対策を実施)では大会が開催できるだろう。でもそこに選手100人を送れるか、それが課題だ」。

Page No Longer Available - The New York Times

個人的には、というかほとんどの選手が「今年は無理では」と考えているようですがね。

 

大会雑記
miruteniをフォローする
見るテニス

コメント