テニス見るならコートサイド? コートエンド?

テニス観戦に行くとき、どの席のチケットを購入するか悩みますよね。コートエンドかコートサイドかはもちろん、選手のベンチ側か反対側か……など、悩みはつきません。高い席はお財布との相談になるし、そもそも最近の楽天ジャパンオープンは席の選択の余地などないほどさっさと売り切れてしまいますが、どの席で見るのがベストなのか考えをまとめてみました。

これは楽天ジャパンオープンの有明コロシアムの座席図。2017年のチケット発売時のものです(座席位置にアルファベットが振ってあるので説明しやすいため参照。2019年はこちら。なお、有明コロシアムの詳細な座席位置、座席番号はこちらの有明テニスの森サイトで確認できます.)。会場の多少の差はあれど、コートサイド、エンドなどが大きく変わるものではありません。

 

コートサイド? コートエンド?

まず最初に考えるのが、コードサイド(コートの長辺側)かコートエンド(コートの短辺側。サーブを打つ後方)か、ですよね。

コートエンドは基本的にテレビで試合を見るのと同じ位置。ネットをはさんだスポーツの中継は、卓球やバドミントンなどコートエンドからが多いですね(なぜかバレーボールだけは横からですが)。競技者目線で見ることができ、戦術や技もエンドのほうが分かりやすいからだと思います。それがそっくりそのままエンドからの観戦の利点です。特にダブルスはエンドのほうがおもしろいですね。

逆にテレビ観戦では、コートサイドから試合を見ることはまずないので、それがコートサイドの利点といえます。また、すべての会場ではありませんが、エンド席は最前列でも少し高い位置に設置されていますが、コートサイド席の前列はかなり低めの位置なことが多く、選手にも近いためより臨場感があります。打球のスピードや打球音などの迫力はこちらが勝ります。座席数も圧倒的にサイドのほうが多いため、取りやすいですね。

スタジアム以外のコートではそもそもエンド席がないケースも多いです。

コートサイド:選手のベンチ側? 反対側?

コートサイド席を取る場合、選手のベンチや審判台がある側か、反対側か。

選手のベンチ側は、試合後にサインがもらえる(可能性がある)というのが利点でしょうか。タオルやリストバンドなどを投げてくれる選手もいるので、それが目当てならベンチ側だと思います。

ただし、ベンチ側で選手に近ければ近いほど、つまり前であればあるほど、審判台が邪魔で試合が見にくくなるケースが発生します。選手が前に出るとほとんど見えないシーンも発生します。

この写真はそれほど前方の席ではありませんが、やはり審判台がじゃまになっています。選手がコート中央に出たら見えなくなりますね。

海外のスタジアムでは、チケット購入時に「試合が見にくいケースが発生する席」をあらかじめ告知しているケースもあります。それでもベンチに戻ってくる選手の表情が見えたりするのは、ファンならうれしいかな。

あと、テレビカメラはベンチの反対側に設置されているので、試合中にベンチの選手を映したとき、前方席だと後ろでテレビに映ってしまう可能性が高いです。むしろ映りたいという方にはオススメですw

また、試合後のオンコートインタビューはベンチ側を向いて話すことが多いですね。

ベンチ反対側は、前方だとテレビクルーが邪魔なケースもありますが、審判台ほどではありません。またベンチに戻った選手を正面から見ることができます。着替えシーンハンター(なんじゃそりゃ)はこちらがおすすめ。

コートサイド:向かって右? 左?

入場した選手がどちら側のベンチに座るか明確なきまりがないそうで、それが分からない以上、どちらでも同じじゃないか?と思いますよね。同じといえば同じなんですが、例えばコートサイドベンチ側に座ると決めたとしましょう。あなたが見たい選手は右利きでしょうか? レフティでしょうか? 

審判台右手(上の有明コロシアムだと「H」の席)に座った場合、右利きの選手のサーブは、すべて背中を見ることになります。せっかくなので写真を撮りたい、と思った時、できれば背中側よりは打つときの表情が見える写真を撮りたいですよね?

スタジアムほど大きなコートでなく、早い者勝ちの自由席ならそれも考慮に入れて席を取るといいかもしれません。

東? 西? 南? 北?

方角? それが何か?と思われがちですが、晴れた日は要注意です。有明コロシアムでベンチと反対側の東側の席(上の図だと「C」「D」「K」「L」あたり)に座られた方は、経験のある方も多いと思いますが、非常に長時間前方から日差しを浴びることになります。これが日焼けするし、まぶしいし、写真は逆光になるし、もちろん暑いし……でけっこうつらいんですよw スマホやカメラの液晶画面もとっても見づらいです。

オーストラリアや夏の北米シーズンでは、チケット購入時に「長時間日の当たる席」だとあらかじめ告知していたり、逆に日陰席がわかるようにしている場合もあります。

ほとんどの屋外スタジアムの座席表には、方位のマークが入っています。

前? 後ろ?

いや、そりゃ前のほうがいいに決まってるでしょ、と言いたいところですが、最前列には思わぬ落とし穴があることも。

観客席がコートと離れていて、最前列でもコートと高低差がある場合は大丈夫なのですが、コートと同じ高さ、もしくはあまり高低差がない場合、前の席は選手の足元が見えないケースがあります。

間に置かれたフラワーベースがじゃまだったり前の観客やカメラマンの頭が邪魔だったり、フェンスがじゃまだったり、と最前列のはずが逆に見づらいことがあります。この写真のコートだと最前列に座ると、フェンスがちょうど顔の位置でとてもじゃまです。小さめのコートだとこういうケースも多々あります。

写真も選手の足元が入らなかったり、向かい側に座る観客や線審にばっちりピントがあってしまったり。望遠レンズなら少し上からのほうが、観客が入らないように撮影することができるので、それもありかな?と思います。

決勝戦なら…

決勝をご覧になる方は「授賞式」も気になりますよね。この授賞式ですが、だいたいネットを背にした形でエンド側で、テレビカメラのある方向を向いて行われることが多いです。トロフィーを掲げた写真を撮りたいなら授賞式にも留意して席を決めたいですね。

有明コロシアムの場合、コートエンド南側(上の図だとグレーの部分)にVIP席があり、こちらを向いて表彰式が行われます。VIP席があるため、前方席は座れませんし、席数自体も限られますが。南東、南西部の斜め上もねらい目かも。

まぁトロフィもった選手はだいたいくるっと回ってくれますけどね。

その他もろもろ席選び留意点

入り口が1か所しかない巨大スタジアムの場合、入り口と反対側の席だと席に着くのに時間がかかります。ずっとスタジアム内にとどまるなら気になりませんが、途中でアザーコートの試合や練習を見るため、頻繁に席を立つ場合は意外とロスする時間がバカにならないです。楽天も東側の席からコート1や練習コート、物販コーナーに行くのは西に比べ、少し時間がかかります。

座席を選ぶ際にそこまで気は配らないと思いますが、会場内移動の際には、考慮に入れて行動しないと、他コートの開始に間に合わなかった、というケースも発生します。

また、列の中の席で頻繁に席を立つといちち立ち上がるのを、めんどくさがられることもあります(足元に大きな荷物を置いている人も多い)。ま、そんなの気にしてちゃやってられない、というのもありますが。頻繁に席を立つ(コートを出入りする)なら端の席がラクですね。

とはいえ最近は自動的に席を割り振られるチケットシステムが増えてきたので、なかなか思うようにはいかないですね。「best available」っていやいや、私のベストはそこじゃないから、と突っ込みたくなることも。

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