豪華なダブルス

シングルスで活躍する上位選手のほとんどは、ダブルスの試合にめったにエントリーしません。でもなぜか、シングルスのトップ選手が比較的エントリーする大会があります。

年度で最初のマスターズ大会となるインディアンウェルズは、毎回シングルスのトップ選手も多めにダブルスに参加します。今年も、ジョコビッチ、バブリンカ、錦織クン、ラオニッチら普段はあまりダブルスに登場しない選手がエントリー。去年もデルポトロやデフェレールなどが出てました。

マスターズのカナダ(トロント、モントリオール)もそう。カナダマスターズは、クレーシーズン後にトップ選手が登場する最初の大会なので調整の意味合いもあるからかわかりませんが、毎回豪華なメンバーがダブルスにも登場します。昨年のトロントも、ジョコビッチ、アンダーソン、チョリッチ、ゴファン、ディミトロフなんかが出ていました。

元々強い選手たちなので、シードの付いたダブルスペアに勝っちゃうケースも多いんですよね。今大会もバブリンカとプイユのペアは、ドディグとロジェ=バセランのペアに勝ってましたし、去年のトロントではジョコとアンダーソンのペアが、マウ&エルベールに勝ちました。

サーブ、リターンともそれだけを取り出してみると、やはりシングルスのトップ選手のほうが力があります。ノーアドバンテージを採用してからは、40-40になったときに、リターン一発狙いがハマってブレークするケース、逆に強烈サーブでブレークポイントをしのぐケースが多いように感じます。

観戦する側としては、トップ選手のダブルスも見られたらラッキーですよね。ダブルスは1回戦でセンターコートに組まれることはめったにないので、ジョコビッチやデルポトロの試合を近くで見るいい機会でもあります。ただ、勝ち進むとシングルスを優先するので、棄権しちゃうことが多いのが少し残念。

かなり前ですが、トロントの大会で、ジョコビッチとナダルという超豪華ペアがエントリー。対戦相手は当時まだ無名だったラオニッチとポスピシルの地元若手ペアで、センターコートのナイトセッションに組まれたことがありました。試合は地元ペアが勝利で大盛り上がりでした。まあ観(光)客としてはジョコナダルペアをもう1試合くらいは見たかったんですが(^^;) 夜で遠かったんでボケボケ写真です…。

最近は、ティームやシュワルツマンなどトップ選手でも、ダブルスにもエントリーする選手も増えてきました。ズベレフも兄のミーシャが同じ大会にいる時は、ダブルスに出ることが多いですね。ルール改正で試合時間が短くなったことも幸いしているかな?


ダブルスついでの話題。全豪優勝でキャリアグランスラムを達成、現在ランキング1位のペア、マウ&エルベールが全仏、ウィンブルドンにはエントリーしないとアナウンス。シングルスで結果を出したいエルベールが、この2大会はシングルスに専念したいというのがその理由。

その決断を尊重したマウですが、その期間の相手探しで苦労しているもよう。引退したベネトーにまで声をかけたようですが、6カ月前にドーピング検査を受けていないと出場できないため、間に合いません。現時点のマウにとっては、これまで何度かペアを組み、優勝しているロジェ=バセランがベストな選択だと思いますが、すでにロジェ=バセランはドディグとの新ペアで始動中。マウ&エルベールは、全豪優勝しているため、最終戦出場はほぼ決定。なので、自分も最終戦を目指すなら、期間限定では組めないですよね。ドディグと組んで3大会目のモンペリエで優勝もしたので相性も悪くなさそうですし、今すぐペアを解消…とはならない気もします。まぁ上に書いたようにIWで初戦敗退したため、マイアミの試合結果いかんでは考えるかもしれませんが……。

すでにマイアミにはマウ&エルベールはエントリーしておらず。マウも個人のダブルスランキングを維持するためにも大会に出続けたいでしょうし、悩ましいですね。

マウ&エルベール、キャリアグランドスラム達成
2019全豪オープンでフランスのニコラ・マウとピエール・ユーグ・エルベールのダブルスペアが生涯グランドスラム(キャリアグランドスラム)を達成しました。2006年に達成したブライアン兄弟以来、8組目の達成です。

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