今日勝ったものも明日には消える 第2シーズン

サフィンあらわるシリーズとか全豪ウェアとかいろいろ書きたいものはあるんですが、ちょうど今WOWOWで「Project Runway」第6シーズン放映中なので、久しぶりにやってみました。「偽プロジェクト・ランウェイ」。

今回は2010年の男子のウェアで印象に残ったものを総括してみました。例によって毒舌コメントになってます。男子選手は女子と違ってファンの方の思い入れが強いと思いますので、少々心配なのですが。各選手のファンのみなさん、ごめんなさい。怒らないでくださいねー。個性的なウェアにはむしろ楽しませてもらっています。

そして「Project Runway」をご存知ない方、何のことやら…だと思います。「Project Runway」は全米から集まったデザイナーがNYファッションウィークでのコレクション発表を目指してテーマに沿った服を作り、勝ち抜いていくリアリティショーです。そこで審査員を務めるハイジ・クラム(H)、マイケル・コース(M)、マリ・クレール誌のディレクターであるニーナ・ガルシア(N)(の吹き替え)になりきりコメントしてみました。「偽プロジェクト・ランウェイ ATPプレイヤーズバトル2010」。笑っていただければ幸いです。


ナダル。今年一番話題になったウェアじゃないでしょうか。

H : まずはラファからいきましょう。ワタシ、これがコートにでてきたときびっくりして言葉を失ったわ。
N : ラファはとっても才能のある選手よ。似合う色やデザインだってたくさんあるわ。なのにたくさんのウェアのなかからどうしてこれなの?? テニスウェアをお店に買いに行ってこれを買う人がいる?
M : 彼はこれまでノースリーブやカプリパンツといったトレンドを作ってきた。その彼がこれを着るとはな。特にパンツの格子柄はなんだ? アミメキリンか焼き網の跡のついた餅かと思ったよ。私には意味不明だ。
N : 彼の良さは若々しさと情熱的なエネルギーにあふれているところよ。このウェアからそれは感じられないわ。残念だけど

フェデラー。ピンクの次はラベンダーでした。

H : ロジャーはいつもウェアそのものはベーシック。で、今回はピンクにしてみたんだけど…。
M : われわれがロジャーに望むものは力強さと王者の風格だ。このぼんやりした色の組みあわせではただのテニスウェアだ。ファッションじゃない。
N : 彼は守りに入っているわね。今回は色で冒険したといいたいのかもしれないけど、まだ足りないわ。もっとこれまでの自分を超えていくものを見せてくれないと。
H : 退屈だったわね。

ステパネク。ほんとに遠めに見てもすぐわかりました。

H : ラデクのウェアは毎回私たちを驚かせてくれるけど、今回のはワタシ、中国のお正月かと思っちゃったわ。
N : 龍だけでもおなかいっぱいなのに、オレンジに黒い波模様よ。どのコートで映えるのか、どんな人なら似合うのか想像もつかないわ。彼のウェアはいつもそう。でも彼は「他人と同じものを着ない」という強いコンセプトとメッセージを持ってる。そこは評価するわ。
H : 彼は遠くから見ていてもウェアで「あ~、あれはラデクだわ」ってわかるのよね。
M : テニスウェアのデザインに我々が求めているはオンリーワンではなくナンバーワンとなれるウェアだ。だが、こうして毎回彼のウェアを見ていると、つい考えてしまうんだ、彼のウェアは革新的で、このウェアが理解できない我々のほうがおかしいんじゃないか?ってね。
H : もっと彼のウェアを見てみたい、という気になるのよね。これって怖いもの見たさかしら?
M : かもな(笑)

モンフィス。K-swissになったのは意外でした。

H : 次はガエル。彼、今年からK-swissに変えたんだけど、以前ラファがこれと同じウェアを着てなかった?
N : 同じよ。スカイブルーのトップスに白地にブルーのチェック。全部ラファがやったことばかり。みんなこのデザインをラファが着たのを覚えているわ。
H : 知らないわけじゃないでしょうに。
M : ガエルは個性的でどんなウェアでも着こなせる選手だ。わざわざ人と同じウェアを着る必要があるとは思えないね。私に言わせればこれは無意味だ。

今年からタッキーニになったジョコビッチ。

H : ノバクも龍ね。彼はこの前も背中に羽根のイラスト、アディダスのときも鷹のイラストのシャツを着ていたわね。こういうリアルで精細なプリントが好みなのかしら。ちょっとタトゥーっぽく見えちゃうんだけど。
N : やりすぎなのよ。シャツ、ボトム、キャップまで龍、龍、龍よ。ここまでやる意味あるのかしら。
M : この手のイラストはヤンキーの長ランの裏地やスカジャンの背中の刺繍で見飽きたよ。しかしラデクといい、今年はなぜみんな龍を着たがる?
H : 中国じゃ龍は縁起がいいって聞いたけど…。
M : いくら縁起がよくてもみんなが着てちゃご利益もないだろう(笑)
N : ご利益も魅力も半減ね(笑)

マレーはadidasに。

H : アンディ・マレーにいきましょう。彼はadidasになってからアンディオリジナルウェアを着ていたけれど、ブルーと白でいつも似たようなデザインばかりだった。今回は違ってたわね。
N : 彼は自分の殻を破ろうとしているわ。でももう少し何かほしいのよね。
H : なんだかレトロっぽいというか懐かしい感じがしちゃったわ。昔、レンドルがアーガイルを着ていたからかしら。あれもadidasだったわよね。そしてなんだかボトムの丈が少し短いように思うの。
M : それも80年代ふうに見せている原因だろう。アンディはトラディショナルなイメージを打ち出していきたいんだろう。それで今回はアーガイル柄を選んだ。トラディショナルでありながら、革新的なものを見せるのは難しいが、彼ならそれができるはずだ。彼はスコティッシュなんだから、いっそキルトにしてみたらよかったんじゃないか(笑)
H : キルトって下着はつけないのよ!(笑)


ボロクソに言ってすみません。でもあのときは「えええ!」と思いましたが、今見るとナダルのウェア、そんなにおかしくないかもと思えてきました(いいとは言いませんが…)。

今年のウェアを見ていてチェックが多いことに気がつきました。チリッチもチェックのシャツを着ていましたしね。テーマ「チェック」でいこうかとも思いました。女子もやりたいですが、時間があるかな? 本家プロジェクト・ランウェイの今シーズンは審査員のマイケル・コースとニーナ・ガルシアが欠席していることが多いのが残念ですね。

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